|
STORYあなたと別れてから、いくつもの季節が過ぎて。そしてまた、桜の舞う季節がやってきた。 あれから・・・あなたと別れてから、4年の月日が流れていた。 沢山のものが変わって、私も少しずつ変わって。 高校を卒業して、大学に進学して。 けれど、やっぱり。 心を変えることは・・・・ あなたのことを忘れることは出来なかった。 毎年恒例になっていた、あなたのお墓参り。 「翔君。今年のおだんごはね・・・」 今年は上手く作れたんだよって、聞いているかなんて分からないのに、報告してみたり。 ふんわりとした春風を受けながら、あなたの墓前に立つ。 年に一度、あなたを近くに感じれるような、そんな優しい時間。 「桜・・・いつまで咲いてるかなぁ…」 春が終わって、夏が来て。 今年も、いつもと同じように、あっという間に この季節が過ぎていってしまうと思ってた。 だけど。 「ティーナ…さん・・・?」 私は、死神のティーナさんと、再会してしまう。 《人間に死神を見ることは出来ない》 《死神を見ることが出来るのは―――――》 運命の歯車は、ゆっくりと廻り始めた――― |